精神疾患

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うつ病

うつ病は、気分障害に含まれる精神疾患です。
うつ病の原因は、今のところはっきりとした立証はされていませんが、脳内の神経細胞の情報伝達に異常が生じているということが報告されています。
本来、神経伝達物質というものが、脳から「食べる」、「寝る」などの基本的動作の命令をからだに伝達しています。
他にも「意欲」や「記憶」などの感情を伝えたり、知的な命令もしています。
神経伝達物質の中のセロトニンとノルアドレナリンは、気分や意欲、記憶などの人の感情にかかわる情報の伝達をコントロールし、生命活動を維持しているとされています。
うつ病では、何らかの原因で神経細胞と神経細胞の間にあるセロトニンとノルアドレナリンの量が減って、情報伝達がうまく行われないために、さまざまな症状があらわれると考えられています。

厚生労働省が行っている患者調査では、うつ病を含む気分障害は近年急速に増えていることが分かっています。
うつ病が増えている背景には、

○うつ病についての認識が広がって受診する機会が増えている
○社会・経済的など環境の影響で抑うつ状態になる人が増えている
○うつ病の診断基準の解釈が広がっている

など、様々な理由が考えられます。

また、うつ病にも種類があります。
定義や名称は、国や学会で多少異なります。

メランコリー型うつ病…好きな事でさえもやるきが起きず、いつも元気がない。考えがまとまらないなど。
非定型うつ病…気分は落ち込むけど好きな事は元気を出せる。
冬季うつ病(季節性感情障害)…主に、10月から12月頃にかけてうつ症状が現れ、春先の3月頃になると回復する。
産後うつ病…産後に発症するうつ病で、1、2割りに生じるとされています。
仮面うつ病…精神症状が目立たない軽症のうつ病。
躁うつ病(双極性障害)…抑うつ状態と躁状態が定期的に入れ替わる。

【うつ病の代表的な症状】
> 抑うつ気分(憂うつ、気分が重い)
> 何をしても楽しくない、何にも興味がわかない
> 疲れているのに眠れない、一日中ねむい、いつもよりかなり早く目覚める
> イライラして、何かにせき立てられているようで落ち着かない
> 悪いことをしたように感じて自分を責める、自分には価値がないと感じる
> 思考力が落ちる
> 死にたくなる

うつ病の治療法は、その人の状態や症状によって違います。
典型的なうつ病ならば薬物療法の効果が期待できます。
性格や環境の影響が強い場合は精神療法的アプローチや時には環境の整備が必要になります。
ほかの病気や薬が原因の場合は病気の治療や薬を変えることを考えなくてはなりません。
休職についても、休養が必要な場合とむしろ仕事を続けた方がいい場合もあってこの点でも方針はひとつではありません。
うつ病とひとくくりに考えて治療をうけるのではなく、うつ病にはいろいろあって、治療法もひとつではないことを知っておくことが大切です。

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依存症

依存症には、様々なものがあります。
その中でも、大きく分けて三種類に分類されます。

1.物質への依存
過食症
ニコチン依存症
アルコール依存症
薬物依存症
など

2.過程への依存
ギャンブル依存症
インターネット依存症
携帯依存症
など

3.関係への依存
共依存
恋愛依存症
など

依存症の特徴は、依存行動のコントロールができない、離脱症状がみられる、嗜癖に対して何かを犠牲にする、などが見られます。
依存症は、大量・長時間・長期間にわたって依存対象に強く執着するため、社会的・職業的・娯楽的活動を放棄・減少させます。
また、精神的・肉体的・社会的問題が起こっても、対象に執着し続けてしまいます。
これらは、脳内で報酬系への刺激を求めるあまり他の事がおろそかになるといわれています。

依存症の改善方法には様々なものがありますが、心因的な部分が原因なのがほとんどですので、心理的療法が多く用いられます。
物質への依存は内科的な治療を併用するケースが多く,入院治療などの措置も多くとられます。
ニコチン依存症では,禁煙外来などが増えています。
また、多くの離脱プログラムや支援団体も存在しています。

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摂食障害

摂食障害は大きく拒食症、過食症に分類されます。
拒食と過食は相反するものではなく、拒食症から過食症、過食症から拒食症に移行するケースが多く、ストレスによる過食や肥満恐怖による拒食などが共通し、病気のステージが異なるだけの同一疾患と考えられています。
よって拒食症、過食症を区別する指標は、基本的には正常最低限体重を維持しているかどうかのみである。

■拒食症
ストレスによる食欲不信や「やせたい」と言う強烈な願望があるケースがあります。
栄養失調、無月経、貧血、低血圧、低体温などの症状が現れて来ます。
自己意識の偏りが見られ、更に痩せようとするのが特徴です。
若い女性に多い精神疾患です。

■過食症
「ストレス」などが原因と言われます。
急に暴食をする「過食発作」といわれる行動をとることが特徴的です。
暴食後、それを後悔し、無理に吐こうとしたり、または自然に嘔吐する場合が「過食嘔吐」と言われています。
こちらも若い女性に多い精神疾患です。

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統合失調症

統合失調症

幻想、幻視、幻聴や異常な言動・行動等が見られる精神病です。
原因不明の精神疾患であり、日本に役80万人の方が統合失調症と言われています。
統合失調症は様々な研究がされており、結果を総合すると、統合失調症の原因には素因と環境の両方が関係していて、素因の影響が約3分の2、環境の影響が約3分の1とされています。
統合失調症で最も多いのは、聴覚についての幻覚があります。
「誰もいないのに人の声が聞こえてくる」
「ほかの音に混じって声が聞こえてくる」
という幻聴などがあります。

また、幻覚や妄想の主は他人で、その他人が自分に対して悪い働きかけをしてきます。
つまり人間関係が主題となっています。
これらはもともとは本人の気持ちや考えに由来するものです。

治療は、外来で行うか入院で行うか決める必要があります。
以前と比較して、統合失調症は外来で治療できることが増えてきました。
一方、入院治療には、家庭の日常生活から離れてしまうという面があるものの、それが休養になって治療にプラスになる場合もあります。
医療の側から見ると、病状を詳しく知ることができますし、検査や薬物治療の調整が行いやすいことが入院治療の利点です。これらのバランスを考えて、治療の場を決めます。

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睡眠障害

睡眠障害とは、入眠、睡眠に何らかの異常のある状態を指しています。
睡眠障害国際分類 (ICSD) では、睡眠障害を大きく4つに分類しています。

■睡眠異常
睡眠自体が疾患であるものを指します。
不眠症、ナルコレプシー、睡眠時無呼吸症候群、睡眠相後退症候群などがあたります。

■睡眠時随伴症
睡眠中に見られる異常な行動をさします。
夜驚症、夜尿症、睡眠麻痺、周期性四肢運動、睡眠関連摂食障害などがあたります。

■内科・精神科的睡眠障害
精神病や不安障害、うつ病などに伴う不眠や過眠などがあたります。

■その他 未だ分類が正確になされていない、短時間睡眠者や長時間睡眠者などをさします。

睡眠障害によって、日常生活や社会生活に支障が出てくることがあります。
睡眠障害によって日中の眠気やだるさ、集中力低下などが引き起こされると、日々の生活に支障をきたし、極端な場合には事故につながることもあります。

睡眠障害の中には、「むずむず脚症候群」「周期性四肢運動障害」「睡眠時無呼吸症候群」などもあり、種類によって治療は様々です。

睡眠障害のチェック ⇒ http://sleep.ogaru.net/check.html

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パーソナリティ障害

パーソナリティ障害とは「病的な個性」、または「自我の形成不全」とも言えるもので、精神疾患の一種です。
その他の精神疾患と比べて持続的であり、全体としての症状が長期にわたり変化しないことが特徴です。
診断の基準が曖昧で、文化や民族性も影響するせいもあり診断は難しい精神疾患です。
ですが、パーソナリティ障害は改善が可能であり、原因の研究も日々進んでいます。

以前は「人格障害」と言われていましたが、近年疾患名が改正されました。
古い文献で「人格障害」とある場合、現在の「パーソナリティー障害」を指します。

パーソナリティ障害には分類があり、症状によって分けられます。


■A群(奇妙で風変わりなタイプ)
妄想性パーソナリティ障害 (広範な不信感や猜疑心が特徴)
統合失調質パーソナリティ障害 (非社交的で他者への関心が乏しいことが特徴)
統合失調型パーソナリティ障害* (会話が風変わりで感情の幅が狭く、しばしば適切さを欠くことが特徴)

■B群 (感情的で移り気なタイプ)
境界性パーソナリティ障害 (感情や対人関係の不安定さ、衝動行為が特徴)
自己愛性パーソナリティ障害* (傲慢・尊大な態度を見せ自己評価に強くこだわるのが特徴)
反[非]社会性パーソナリティ障害 (反社会的で衝動的、向こうみずの行動が特徴)
演技性パーソナリティ障害 (他者の注目を集める派手な外見や演技的行動が特徴)

■C群 (不安で内向的であることが特徴)
依存性パーソナリティ障害 (他者への過度の依存、孤独に耐えられないことが特徴)
強迫性パーソナリティ障害 (融通性がなく、一定の秩序を保つことへの固執(こだわり)が特徴)
回避性[不安性]パーソナリティ障害 (自己にまつわる不安や緊張が生じやすいことが特徴)


パーソナリティ障害の治療は、比較的長期的な対処が必要です。
どんなことが問題になっているのかということや、その対策について一つ一つ検討します。
パーソナリティ障害の治療は、患者が積極的に治療に参加することが大切です。
治療では、支持的精神療法、認知行動療法、精神分析的精神療法などの精神療法、カウンセリングが行われます。
境界性パーソナリティ障害に対する治療プログラムが科学的に有効であることがわかり、実際の治療に活かされています。

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